さいごのぼうけん

遊んだゲームの記録。ネタバレ注意です。

7 Days to End with You


以前から気になっていたゲームで、いっせいトライアルが来ていたので遊んでみました。
記憶を失った主人公が、未知の言語の意味を推察しながら状況を紐解いていくアドベンチャーゲームです。

 

ゲーム内で使われる言語は架空のもので、主人公はこの人が教えてくれる内容をもとに言葉を覚えていくことになります。

 

ゲーム冒頭の説明。これがすごくいいなって思いました。

 

単語ごとに推察した意味を登録しておくことができます。登録した意味は以降出てくるたびに表示されるので、それをもとに他の単語の意味も予想できるようになり、だんだん言葉を理解できるようになってくる感覚を味わえて楽しかったです。

 

覚えた数少ない言葉をもとに料理をしました。成功してよかった。笑
他にも植物の世話をしたり。これは絵で説明してくれたため、どちらかというと記憶が頼りな感じでした。

寝室のカレンダーを見たときに、ゲーム内の言語は英語と対応しているのかなと思ってしまったので(英語だと考えたときに文字数がぴったりだったり、同じアルファベットが使われるであろう箇所の文字が同一だったりした)、わたしの単語帳は日本語と英語が入り混じったものになっています…。

会話中に出てくる単語だと、右の写真でも表示されている「success」や、あとは「remember」などがわかりやすかったかな。

ただ、単純にアルファベットを置き換えているわけではなく、なんらかの法則に従ってずらされているっぽいです。ミステリーに慣れていたり暗号解読が趣味だったりする人はこういった法則の推理も好きそうな気がします(?)。

 

記憶喪失で体も無事ではない主人公は、最初自分が事故に遭って異国の人に助けられたのかと考えます。だけど、おそらくふたりはもともと知り合いだったんですよね。

ここでの「わたし」「あなた」は I や you のような代名詞ではなくて、人名(固有名詞)であると思われます。新聞の見出しに載ったり、テキストウィンドウの左上に表示されたりするような。
わたしは人称代名詞で登録してしまいましたが、自由に自分と相手の名前を付けるという発想を知って目から鱗でした。単語登録は自分のためだけのものであり、この物語はわたし(プレイヤー)の解釈による話なので、わたしだけの「わたし」と「あなた」が存在するのですね。
冒頭の説明の通り、「貴方が感じ、受け取った全ての物語は、全て正しい」のです。

 

流れ星を一緒に見ました。

この先はエンディングのネタバレを含みます。

 

主人公は実は既に死んでいて、この赤い髪の人は愛する主人公を甦らせるために実験(錬金術)を繰り返している…というのが真相のようです。
それは不完全で、だから主人公は言葉がわからないし体も無事ではなく、7日間で死を迎えてしまう。

実験室のような場所に貼られた紙に示されているのはおそらく繰り返された錬金の回数で、エンディングを迎えて新しくゲームを始めると増えます(リセットされることもあります)。「NEW GAME」のときのカーソルを暗示しているのかなと思いました。

そして実験のためには多くの人間の犠牲が必要で、だからこの人は罰を求めていた。
主人公は、全てを受け入れるか、全てを終わらせるかを選択する。

 

真エンドと言われているエンディングの解釈も人それぞれだとは思いますが、もしももう錬金を繰り返す必要のない世界にふたりがいるなら、ふたりとも幸せでいてほしいな、と願うばかりです。